COBOL言語の「NC」の使い方について理解しよう!|基礎ガイド

COBOL(コボル)言語で日本語を使う時に使用するNCとは

基礎-NCの使い方について理解しよう-イメージ

COBOL(コボル)言語のNCとは?

「NC」は、COBOL言語の日本語定義を行うための特殊な文字セットです。NCは、日本語の漢字やひらがな、カタカナ、および特殊な文字をCOBOLプログラム内で定義する際に使われます。通常COBOL言語では、英数字が使われることが多いですが、NCを使うことで日本語の識別子やコメント、メッセージなどをCOBOLプログラム内で直接表現することができるようになります。では早速プログラムを作成してみましょう。

書き方(引用符の前に「NC」を付けます)

NC”日本語”

使用例:

基礎-言語のNCを使用したプログラム1-使用例

使用例は日本語の”2025”を画面に表示するプログラムです。VALUE句の後にNCをつけることでCOBOLコンパイラが日本語として判断して変数にデータを格納します。変数にデータが格納されれば、以降は通常通りDISPLAY文を使うことで日本語を画面に表示することができます。

実行結果:

言語のNCを使用したプログラム1-実行結果

COBOL(コボル)言語のNC利用における基本事項やルールについて

1.「NC」の間の空白や改行は、自由に設定できます。

2.「NC」は日本語項目、日本語編集項目に対して日本語定数を指定する際に利用します。

3.コンパイラによっては「NC」を付加せずに日本語定数を指定することができます。

4.「NC」を使用する際にはプログラムのエンコーディングやファイル入出力などの設定も考慮する必要があります。

COBOL(コボル)言語のNC利用における注意点

「NC」を使用するためには、COBOLコンパイラや開発環境がNCに対応している必要があります。代表的なCOBOLコンパイラにはNetCOBOLがあります。NetCOBOLはWindowsやLinux、UNIXなど様々なプラットフォームで利用できるCOBOLコンパイラおよび開発環境です。NetCOBOLは大規模なビジネスアプリケーションの開発に適しており、金融、保険、製造、小売などの様々な業界で使用されています。

「NC」を付加せずに日本語定数を指定することもできますが、コンパイラによっては許していない場合もあり、プログラムの移植時には余計なコストや問題を起こす可能性がありますので「NC」指定をするようにしましょう。

NC利用におけるCOBOL(コボル)プログラムの活用法

COBOL言語で日本語を使う際に使用する「NC」について理解いただけたでしょうか。「NC」についてVALUE句として定数定義するだけでなく、実際の処理を書く「PROCEDURE DIVISION」内でも指定して使用することができます。いろいろな場所で「NC」を利用することで実際のプログラムで活用できるようになりますし、使い方の理解が深まりますので、新規にプログラムしてみたり、既存のプログラムに追記してみたりしてください。

サンプルプログラム:

  1. IDENTIFICATION DIVISION.
  2. PROGRAM-ID. NC_SAMPLE2.
  3. ENVIRONMENT DIVISION.
  4. DATA DIVISION.
  5. WORKING-STORAGE SECTION.
  6. 01 WK-MESSAGE1 PIC N(10) VALUE NC"2025年".
  7. 01 WK-MESSAGE2 PIC N(10) VALUE NC"1月".
  8. PROCEDURE DIVISION.
  9. DISPLAY FUNCTION TRIM(WK-MESSAGE1) FUNCTION TRIM(WK-MESSAGE2).
  10. DISPLAY NC"2026年12月".
  11. STOP RUN.

サンプルプログラムはVALUE句以降の日本語を画面に表示する処理と、PROCEDURE DIVISION以降に直接日本語を記述して画面表示させる処理の2つの日本語の処理の仕方を行っています。いずれも日本語を定義する際にはこのようにNCを使用していることが理解いただけるかと思います。日本語の定義以降については特に他の文字列を扱うときと同様にプログラミングすることができます。

実行結果:

言語のNCを使用したプログラム2-実行

今回はCOBOL言語のNCの使い方についてご紹介しました。NCは日本語を扱うためによく使われるプログラミングになります。特にNetCOBOLを利用する際には必ず出てくるプログラムになりますので、実際にご自身でプログラミングしながら理解を深めるようにしましょう。また、他のプログラミング言語の経験のある方なら日本語を使うためにNCを使うことを忘れてしまいがちになりますので、気をつけるようにしましょう。

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