COBOL言語の関数「SUM」について理解しよう!|用語辞典
COBOL(コボル)言語の予約語SUMを使った表の合計の求め方とは
COBOL(コボル)言語のSUM関数とは?
COBOL(コボル)の組込み関数であるSUM関数は、ある複数の数値データが格納された表に対して、その数値の合計を求めたい場合に使用します。例えば1,2,3とデータが格納された表の場合、結果は値の合計である6を求める事ができます。数値については整数型、数字型が使用でき引数に合わせて戻り値の型が決められます。SUM関数は、表計算ソフトEXCELなどでも同じような関数が提供されていますので、どのような機能の関数になっているかイメージしやすいのではないでしょうか。では早速COBOL言語での使い方について見ていきましょう。
書き方(SUM関数)
FUNCTION SUM({引数1}・・)
・関数の型:引数に依存
・引数1:合計値を求めたい値、表を指定
・戻り値:引数の合計値
使用例:
実行結果:
SUM関数のCOBOL(コボル)言語における基本事項やルールについて
1.「SUM」の間の空白や改行は、自由に設定できます。
2.組込み関数の前には予約語「FUNCTION」を指定する必要があります。
3.引数1は複数の値を指定する事ができます。
COBOL(コボル)言語のSUM関数を扱う上での注意点
関数の型は引数に依存します。引数の型が整数型、数字型の場合、それぞれ関数の型は整数型、数字型になりますので意識して使用するようにしましょう。また、合計値を格納する変数の桁数に気をつけましょう。合計値の桁数は引数として指定される数値の最大桁数よりも大きくなる可能性があります。最大どれくらいの桁数になるか試算して定義するようにしましょう。桁数が足りない場合には宣言した桁数以降の値が無効となり、予期せぬ値が後続処理で使用され、システムエラーにつながる恐れがありますので注意しましょう。
SUM関数を使ったCOBOL(コボル)プログラムの活用法
SUM関数は、先ほどご紹介した通り、ある複数の数値データが格納された表に対して、その数値の合計を求めたい場合に使用する関数でした。ここでは実際にご自身が入力した数字の数の合計を求めるプログラムを作成してみましょう。サンプルプログラムでは、動きを理解いただくために1桁の数字を3回入力してもらい、その合計値を表示するものになっています。余裕があれば入力桁数や入力回数を意識せず合計値が求められるプログラムについても考えてみましょう。
サンプルプログラム(SUM2):
- IDENTIFICATION DIVISION.
- PROGRAM-ID. SUM_SAMPLE2.
- ENVIRONMENT DIVISION.
- INPUT-OUTPUT SECTION.
- DATA DIVISION.
- WORKING-STORAGE SECTION.
- 01 INPUT-RECORD.
- 03 IN-DATA1 PIC X(03) VALUE SPACE.
- 03 IN-DATA1-R REDEFINES IN-DATA1 PIC 9 OCCURS 3.
- 01 OUT-RECORD.
- 03 OUT-DATA1 PIC S9.
- PROCEDURE DIVISION.
- DISPLAY "1番目の数字(1桁)を入力してください。
>> " WITH NO ADVANCING.- ACCEPT IN-DATA1-R(1) FROM CONSOLE.
- DISPLAY "2番目の数字(1桁)を入力してください。
>> " WITH NO ADVANCING.- ACCEPT IN-DATA1-R(2) FROM CONSOLE.
- DISPLAY "3番目の数字(1桁)を入力してください。
>> " WITH NO ADVANCING.- ACCEPT IN-DATA1-R(3) FROM CONSOLE.
- MOVE FUNCTION SUM(IN-DATA1-R(1),IN-DATA1-R(2),
IN-DATA1-R(3)) TO OUT-DATA1.- DISPLAY IN-DATA1-R(1) IN-DATA1-R(2) IN-DATA1-R(3).
- DISPLAY "入力した数字の和は" OUT-DATA1 "です".
- STOP RUN.
実行結果(SUM2):
今回ご紹介したSUMのサンプルプログラムは、ある複数の数値データが格納された表に対して、その数値の合計を求めたい場合に使用する関数でした。数字データの合計を求めるケースは日常でもよく発生します。COBOLプログラムでも演算は頻繁に行われますので、実際に活用できるようプログラミングして理解を深めてみましょう。
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