COBOL言語の関数「MEAN」について理解しよう!|用語辞典
COBOL(コボル)言語の予約語MEANを使った平均値の算出とは
COBOL(コボル)言語のMEAN関数とは?
COBOL(コボル)の組込み関数であるMEAN関数は、ある値全てを足し合わせ、値の数で割った平均値を求める場合に使用します。例えば「10、20、30」という3つの値に対して平均値を求める場合、(10+20+30)/ 3 = 20となりますが、この算術平均をMEAN関数では求める事ができます。データの集計などでよく用いられており、一般的な平均値の求め方として普及しています。では早速COBOL言語での使い方について見ていきましょう。
書き方(MEAN関数):
FUNCTION MEAN({引数1}・・)
・関数の型:数字型(字類および項類が数字)
・引数1:平均値を求める値(通常は表形式を利用)を指定
・戻り値:引数の算術平均値。引数として指定された値の総和について、引数の個数で割った結果
使用例:
実行結果:
MEAN関数のCOBOL(コボル)言語における基本事項やルールについて
1.「MEAN」の間の空白や改行は、自由に設定できます。
2.組込み関数の前には予約語「FUNCTION」を指定する必要があります。
3.引数1は数字である必要があります。
COBOL(コボル)言語のMEAN関数を扱う上での注意点
MEAN関数は引数として固定値を使用する事は稀です。MEAN関数の引数は、同じデータ項目の属性や構造が連続して複数ある場合に使用するOCCURS句(表)と一緒に使用するようにしましょう。OCCURS句は他のプログラミング言語だと配列と呼ばれています。こちらの名前の方がイメージしやすいかもわかりません。
また、MEAN関数の結果値は平均値のため小数点以下の値が発生します。結果を活用する場合、小数点以下何桁まで有効とするか予め定義して活用するといいでしょう。また定義した桁数以下の値は切り捨てされますので、その点についても注意が必要です。
MEAN関数を使ったCOBOL(コボル)プログラムの活用法
MEAN関数は、先ほどご紹介した通りある値全てを足し合わせ、値の数で割った平均値を求める場合に使用する関数でした。ここでは活用法として、2桁の数字を画面から入力してもらい、その入力された値の平均値を画面に表示するプログラムを作成してみましょう。今回の例では、入力回数を3回としていますが、余裕があれば入力回数を意識せず平均値を求めるプログラムについても考えてみましょう。また結果の平均値について、小数第一位までとしていますが、こちらについても変更いただき活用方法について理解を深めてみましょう。
サンプルプログラム(MEAN2):
- IDENTIFICATION DIVISION.
- PROGRAM-ID. MEAN_SAMPLE2.
- ENVIRONMENT DIVISION.
- INPUT-OUTPUT SECTION.
- DATA DIVISION.
- WORKING-STORAGE SECTION.
- 01 INPUT-RECORD.
- 03 IN-DATA1 PIC X(06) VALUE SPACE.
- 03 IN-DATA1-R REDEFINES IN-DATA1 PIC 99 OCCURS 3.
- 01 OUT-RECORD.
- 03 OUT-DATA1 PIC S99V9.
- PROCEDURE DIVISION.
- DISPLAY "平均値を求める1番目の数字(2桁)を入力してください。>>
" WITH NO ADVANCING.- ACCEPT IN-DATA1-R(1) FROM CONSOLE.
- DISPLAY "平均値を求める2番目の数字(2桁)を入力してください。>>
" WITH NO ADVANCING.- ACCEPT IN-DATA1-R(2) FROM CONSOLE.
- DISPLAY "平均値を求める最後の数字(2桁)を入力してください。>>
" WITH NO ADVANCING.- ACCEPT IN-DATA1-R(3) FROM CONSOLE.
- COMPUTE OUT-DATA1 = FUNCTION MEAN(IN-DATA1-R(1),IN-DATA1-R(2),
IN-DATA1-R(3)).- DISPLAY OUT-DATA1.
- STOP RUN.
実行結果(MEAN2):
今回ご紹介したMEANSのサンプルプログラムは、ある値全てを足し合わせ、値の数で割った平均値を求める場合に使用する関数でした。平均値は関数を用いなくても四則演算を用いて結果を求められますが、このように関数も用意されていますので、実際にプログラミングに用いて理解を深めてみましょう。
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